お知らせ

令和5年度 特別支援教育センター専門研修7

「早期からの一貫した教育支援~教育的ニーズの整理と学びの充実~」

 令和5年9月12日に、「早期からの一貫した教育支援」についての専門講座を実施しました。本講座は「適切な指導及び必要な支援を提供するための方法と連携について考え、特別支援教育の実践力の向上を図ること」を目的と しています。一日の中で、講義、演習、協議の時間を設け、学びを深められるようにしました。

 講義1では、「早期からの一貫した教育支援の重要性」や「教育的ニーズ」「教育的対応」など、基礎的な知識について、「障害のある子供の教育支援の手引」をもとにお伝えしました。「教育支援の手引をじっくり読んだのがとても勉強になった」「早期からの一貫した教育支援の重要性を改めて感じた」「すべての子どもが自分らしく、強く生きていく力を身につけていくためにも、職員全体が共通理解し、皆で支え、共に育っていけるようにしたい」などの感想がありました。

 演習では、対象となる子どもについて「教育的ニーズの整理」を行い、適切な指導や必要な支援について、改めて考える機会としました。「障害のある子供の教育支援の手引」に示されている内容について、手順に沿って整理しました。演習中には「本人の思いをあまり聞けていなかったので、学校(園)に戻ったら聞いてみたい」「指導と支援について、しっかり理解していなかったかもしれない」などの声があり、教師が自分自身を振り返る機会にもなっていたようです。また演習実施後の感想には、「教育的ニーズを整理するシートを活用し、対象児の姿を多面的に捉えたことで、対象児の困難さの本質や内面が見えてきた」「指導と支援のちがいがよく分かった」「教育的ニーズがすべての始まりだということを学んだ」などのコメントが寄せられました。

 

 協議では、一貫した教育支援を実現するための連携の在り方について、グループに分かれて話し合いました。協議を通して、「多様な考え、アイディアが聞けてよかった」「担当者間のずれを調整するために日々の話し合いを大切にしたり、大切な事は記録に残したりと意識し、できることから取り組みたい」「思っていることは思っているだけでは伝わらない、周囲の先生方、保護者さんとの対話をより充実したものとできるよう、自分から動いていきたい」などの声が聞かれ、よりよい連携に向けて多くの気づきがあったようでした。「早期からの一貫した教育支援」を更に充実させていくため、今回の学びや気づきを実践に活かすとともに、各園、各校内の先生方にも本日の学びをつないでいただきたいと思います。